外断熱の地熱住宅とは?の前に、私の家づくりに関する考えを少しお伝えします。
フォーエース、という会社は2002年に設立しました。
実は恥ずかしながら、設立当時は住宅を長持ちさせることや快適性を含め、断熱、気密、また冷暖房エネルギーを含めた光熱費など、余り気にしていませんでした。昔からある日本の住宅建築、木を使った家が良いなあ、程度でした。
そして、自分のこれだ!と言う考えもなく中途半端な思いで仕事をしていたせいか分かりませんが、日本にある住宅の工法、いわゆるフランチャイズに加盟しませんか?と言う話しがいくつか来るようになり、この工法はどうなっているの?と興味を持って調べるようになりました。
また仕事の中でも、お客様から冬寒い家は嫌だ、夏涼しい家が良い。などと家の快適性を求める方が増えてきました。私の廻りでも高気密/高断熱の家ができて、全館暖房を取り入れた家に行って見たりしました。
調べれば調べるほど、快適な家づくりの奥深さに、日本の気候風土に合った快適な家づくりの難しさ、そして本当に良い家って何?私の住んでいる松本は冬の寒さが厳しいので、暖房機は何が良いの?自然エネルギーの利用って初期投資が高くて現実的じゃないのかな?など、悩むようになりました。
当時、私の会社はたった一人きりの会社でしたので、この悩みは、自分で調べ解決していくしかなく、頼りは専門図書、インターネット、それからそんな話しにいつも付き合ってくれる、一人の大工さんでした。
そしてその大工さんがある時、『地中の熱』について、おもしろい話しをしてくれたことがきっかけで、私は『外断熱の地熱住宅』を普及させている『エコホームズ』さん(当時は玉川建設)と出会い、地熱住宅の原理から理解していく中で、『外断熱』の必要性を認識し、また家を長持ちさせる工夫をしてこそ『外断熱』を採用することが適切な事を自分なりに確信でき、私の家づくり対する様々な悩みを解決してくれることとなり、『外断熱の地熱住宅』に取り組むことになりました。
少し話しがズレてしまいましたが、フォーエースが『外断熱の地熱住宅』になぜ取り組んでいるのかを知っていただく事が、お客様が良い家をつくる原点は工法以上に、家づくりをする側の考え、気持ちを理解することの方が、ひょっとしたら大事かも知れない。そう考え、少し私の考えをお伝えしました。

『外断熱』と言う言葉は最近では聞き慣れてきて、実際外断熱の工法による住宅も増えてきているので、細かいことは分からなくても、何となく理解出来る方は多いと思います。
(外断熱って分かりません、と言う方へ。私達が取り組む、外断熱の地熱住宅の普及活動行う工務店グループ、『ecoハウス研究会』のホームページをご覧になってください)
外断熱とは何か?と言う事より、私達が外断熱工法を取り入れた家づくりの中でかなり気を遣い、外断熱の家づくりを考えているお客様に分かっておいて欲しいことがあります。それは、ただ外断熱と言っても断熱材の種類や厚み、断熱ラインの取り方、あるいは間取りによっても、同じ外断熱の家でも性能(快適さ)は大きく違います。
そして最も重要なのが、施工の方法(施工する方の技量や意識)でも、住宅の性能(快適さ)が変わってしまうと言うことです。私達は、同じ外断熱の家でも、出来る限り性能(快適さ)を良くするよう心掛けて取り組んでいます。

ついでに、外断熱(断熱全般も含め)ととても関係が深い、『気密』というものがあります。高気密・高断熱住宅、と言う言葉の通り、気密と断熱は、住宅の性能(快適さ)を大きく左右するほど、密接な関係にあります。
『気密』も断熱同様、気密のラインをどこで取るか、施工の方法(施工の順序など)により、性能(快適さ)は元より、壁体内結露を起こす可能性もあるほど、大切な部分で、しかもこの大切な部分は、住宅が完成してしまえば、私達やお客様にも分からなくなってしまう、という怖い部分でもあるので、断熱同様細心の注意が必要と言うことです。
気密については、前述した通り、完成してしまえば分からなくなってしまい、後で取り返しのつかないことにもなってしまう重要な事ですので、私達は気密の性能(家の隙間どのくらいあるか)について、気密測定と言って、実際建築中に、計測機械を使い、住宅の隙間がどの位あるかを、私達(気密測定士の資格を有する者)が、全ての家で行い、間違いのない事を必ず確認し、その結果をお客様に報告、あるいは立ち会ってもらっています。
諄いようですが、お客様が同じ外断熱の家でも、どこの会社に依頼するかの判断材料のひとつとして、断熱と気密は、技術と意識持った者でないと、本当の性能(快適さ)にならないし、本当の外断熱の家ではないと思います。

私は快適な家づくりについて悩んでいた時期がありました。そんな悩みを話し、聞いてもらっていた大工さんが『地中の熱』について話したことがきっかけで、『外断熱の地熱住宅』に取り組むことになった話しは、先にも書いた通りですが、なぜ私が『地中の熱』に興味を持ったかについて、少し話したいと思います。
当時、私は寒冷地である松本で冬の暖房として、自然エネルギーを効率よく利用できる物は無いのかな?と思っていました。そんな話しを、その大工さんと話しをしていると、大工さんの自宅を建築するときに、基礎の中にパイプを通し、外気をそのパイプを経由して室内に取り入れているそうです。そしてそこから出てくる温度が冬は暖かく感じ、夏は涼しく感じる温度だと言うことです。地中って、地下水でも経験があるように、年中同じ位の温度と言うことは知っていたので、これはおもしろい!と思いました。
それから、インターネットを使って『地熱利用』について調べていくと、家づくりに有効な地熱利用として、ジオパワーシステムというものと、現在私達が取り組んでいる『エコホームズ』さん開発の、地中熱利用のふたつがありました。
ジオパワーシステムというのは、私の当時の悩みを解決してくれる事とは、かけ離れていましたので、諦めました。

そして、『エコホームズ』さん開発の、地中熱利用については、ホームページを見ても、興味は沸くけどどうなっているのか、全然分かりませんでした。とても長〜いホームページの文章や、地熱住宅開発秘話など、1週間程掛けてほとんど見ましたが、相変わらず理解できませんでした。『エコホームズ』さんて、どうやら私と同じ工務店の様だし、同業者が問い合わせをするのも、正直ためらいがありましたが、どうしても知りたくなり、連絡をとることにしました。
そして、良く分からないまま千葉まで行き、技術研修を3日間しました。
ちょうど、その当時建築予定のM様邸があり、私が地熱住宅について話しをしたところ、M様は、是非この工法でやってみましょう。と言うことになり、私の理解度もままならないまま、松本に地熱住宅を建築することとなりました。
工事をしていても、外断熱工法に於いては、そこそこ理解があったので、断熱材の厚み等からしても、性能(快適さ)はかなり良いとは思いましたので、快適な家にはなると、自信はありました。しかし地熱利用に関しては、まだまだ、、、どうかな?と言う状態でした。多分M様も、そんな私を不安に思っていたかも知れません。
とりあえずそんな状況ではありましたが、見事に松本(寒冷地)での地熱住宅第1棟目が完成し、いよいよこれから生活が始まり、地熱住宅の性能が明らかなる、と期待と不安でM様のご協力により、温湿度データーを2年間採らせて頂くことになりました。そして、その結果を見てこの地熱住宅、地熱利用について私はようやく理解できることとなりました。
地熱住宅とは?と言う内容に、こんなに長々と余計な事を書いてしまいました。
ただ、この地熱住宅についての説明とは、地熱というものが、目に見えない温度の移動であるため、私自身そうであったように、私達ですら(私は特に)、理解するのに現場を見たり、データーを見たり、いろいろな形で勉強しても、中々理解しにくい事であることを分かって頂ければと思い、私の経験をお伝えしました。
また、地熱利用についての詳しい説明はフォーエースでは、直接お会いした中で、何回かに分けてさせて頂いています。